どうも。火薬のにおいが懐かしい近所です(´・ω・`)
皆様花火はお好きですか?
最近だと結構厳しくてやれる場所も少ないですよね。
今いる田舎とかだと河川敷で容認されてたりするんですが。
蚊に噛まr・・・・刺されながらやった思い出。 (※噛まれるは方言)
そんな夏の風物詩のひとつ花火大会の開催中止が相次いでいます。
この記事の目次
消えゆく花火大会のなぜ
花火大会と言うと夏休みのビッグイベント。
関東だと隅田川花火大会。関西だとPL花火大会とか有名ですね。
その人混みはすさまじいものがあり、明石の歩道橋事故など痛ましい事件も起きています。
会場近くでは屋台が出たりしますが、そこまで近くに行かなくても高い建物などが無ければ離れてても見れますね。
そんな花火大会が消えゆく理由は1つ
【資金難】
花火大会は花火大会実行委員が主催のパターンと、どこかの企業が主催のパターンがあります。
隅田川花火大会は実行委員タイプ、PL花火大会は後者タイプですね(PL教団主催)
隅田川の方は行ったことないですがPLの方はあります。
PLと言うと高校野球で名を馳せた高校ですが、その歴史に幕を下ろしてしまいました。
ちなみにPLとは【パーフェクト リバティー】の略。直訳すれば完全自由。
その割に野球部の上下関係は相当キt(ry
花火大会も別にボランティア的にやってるわけではなく、PL教団の宗教行事の一環です。フィナーレは昼間かと思えるレベルに空が明るく染まります。
ちなみに場所は「大阪府富田林市」。
大阪唯一の「村」でもある、「千早赤阪村」の隣で上宮太子高校など高校野球の古豪がチラホラ。
関西でも有数の花火大会でこの時ばかりは大阪の片田舎も人混みに溢れる。
そんな日本の夏の風物詩と言える花火大会が資金難になる理由を考察してみました。
資金難で開催中止の理由とは
花火大会の開催にはもちろん費用が掛かります。
花火その物、設置、運営、安全確保・・・・
これらの費用を工面するんですが、花火大会の主な収入源は「企業や個人からの寄付」と「有料の座席販売」です。
「企業や個人からの寄付」
遠くから見てると聞こえませんが実は打ち上げの際に「この花火は、株式会社〇〇様からの協賛です」などのアナウンスがなされています。
アナウンスはかなりの協賛金を多く払う必要がありますがその効果は大きいでしょう。
意識しないと見ない紙広告に比べると、意識せずとも耳に入るアナウンスは記憶に残ったりしますからね。
少額の寄付であれば現地で配られているガイドブックなどへの名前の記載などです。
参考:長岡市の花火大会の協賛金
これを見るとアナウンス入りの場合30万~なんですね。
しかし、近年は「企業自体の経営難」「宣伝方法が多岐にわたる」「費用対効果が悪い」などで協賛金を使える企業が減少傾向にあります。
同じ30万ならネット広告にぶち込む方が効果的でしょうからね・・・。
個人ブログでFacebook広告の出し方や効果などレビューまとめました!
「有料の座席販売」
普通の椅子席で3,000円などで販売されてるアレですね。
ただ座るだけでお高い価格ですが、人混みに押されることなく特等席でゆったり見れると思えば・・・・・。
場所によっては家族や団体向けの升席などもあります。
升席だと1区画〇〇円と言う値段付けなので大人数ならコッチ。
まさに夜のお花見
単価は低いですが人数が多いので100席売れれば30万。
これだけ見てると減少傾向とは言え資金難になる程?とギモンになりそうですがその原因は掛かる費用でした。
花火1発60万!?意外とかかる花火のお値段
手持ち花火セットとかなら豪華セットでも数千円出せば買えますが、打ち上げ花火っておいくらするかご存知ですか?
ってなわけで検索したら結構色々な値段が書いてあったので、信頼出来るであろう新潟の花火メーカーさんのHPを拝借。
3号玉で4,120円、10号(1尺玉)で52,000円。
号数が上がると金額もドーンと上がります。花火だけに。
ケーキなどでも使わる号と言う単位ですが1号は直径約3cm。3号で直径約9cmとなります。
これを打ち上げるとどうなるかですが、こちらも花火の大きさについて書かれていた記事を拝借
3号玉も実際打ち上げると高度120M、開いた花の直径は60Mにも広がります。
60Mと言うとビル20階分ですから相当デカい。
20号の特大サイズだと1発576,800円。
そこいらの中古車並みの値段が1分程で空に散る。
もちろん打ち上げの大きさも特大でその打ち上げの高度は500M。花の大きさは480Mにもなります。
流石に20号玉をぶちかます大会は希少で1尺玉(10号)でもかなり大きいサイズに分類され、そうそう使われません。
よく使われるサイズは3~10号の間だそうです。
花火大会の開催予算を考えてみよう
「〇〇花火大会は1万発!」と規模が書いてます。
全部3号と仮定した場合の値段は
4120円×1万=4120万円
大会によっては打ち上げだけでなくナイアガラ(地面でやる枝垂れ花火)とかもやりますし、大きさに変化を付けたりするので切りよく5000万程。
打ち上げる1万発の花火を用意するだけで5000万です。
ここにさらに打ち上げの費用、会場設置費用、案内費用など諸々がかかってきます。
イベント企画したことある人なら大体の金額分かるんだろうけど・・・・この辺の試算はすみませんがお手上げです。(´・ω・`)
が、その辺抜きにしても1万発規模の大会では最低5000万を集めないといけない訳ですから・・・・そりゃ資金難にもなりますわ。
そしてコレの何が怖いって雨天中止がある事。
せっかく準備したのに開催出来ない!とかもあり得るわけです。
しかも順延1回もめちゃくちゃ大変。
人の整備、会場の整備もそうですが、8/15にやる花火大会と8/16にやる花火大会では集客面で大きな違いも出ますからね。
設置前に中止が決まればまだいい方。設置も終わってから夕立とか雨を食らうと最悪花火が湿気て使えなくなったり・・・・・。
中止なら来年に持ち越したいところですが爆発の危険もありますから基本は廃棄です。
そう考えたら花火大会って貴族の遊びやな・・・
実はかなり規制が厳しい花火大会
打ち上げ時の安全距離
3号玉でも60Mもの花が開くわけですから、万が一の事があった場合の事を考え保安距離と言うものが設定されています。
これは都道府県により異なっています。
打ち上げ場所から号数に合わせて人の立ち入りを禁止しており、20号の超大物になれば数百メートルは人の立ち入り禁止。
(岐阜だと300M、神奈川だと400Mらしい)
3号玉でも100Mの確保が必要なので河原などで開催されるのはコレが要因です。
周りに民家などが無くても電線があるとか高速道路があるとかそういった事情でも打ち上げ不可な場所があります。
この他にも消防署への届け出など様々あります。
打ち上げだけでなく設置にも資格が必要
誰彼構わず打ち上げが出来るわけではなく資格が必要です。
その資格取得は大変厳しくなっています。
ざっくり言えば「花火工場に勤務して安全講習などを受けて初めて交付される」と言うもの。
これだけ見ればなんか簡単そう?と思えそうですがそもそも花火工場への就職が難しい上、工場から推薦されなければ講習にも参加できません。
ある意味日本でも特に取得の厳しい資格ではないでしょうか。
まぁ、一歩誤れば自分どころか周りも巻き込む大惨事なので分からんでもない。。。。
また設置の手伝いでも臨時の資格が必要となっています。この臨時資格では点火は出来ません。
厳密には資格ではなく「煙火消費保安手帳」と言うものです。
製造にも色々な義務
花火には火薬が使われています。3号玉で約22g。
当たり前ですが火薬を使うことないから全然実感が掴めん・・・。
調味料で考えれば大匙1と1/2を9cmの花火玉の中のさらに小さな玉に詰める訳ですから結構緻密な作業。
工場ですから相当量の火薬が保管・使用されてますので、万が一でも引火したらとんでもない事に。
そのため火気持ち込み厳禁(ライターやマッチ)、静電気対策(ゴム手袋必須)や防護壁の設置、製造は資格保有者のみなどの規制があります。
1gでも配分を間違えれば形が崩れるとか最悪暴発もありうるため製作体験とかは絶対出来ません。
万が一環境の変化で民家が立った場合は取り扱い出来る火薬量が減らされます。
そのため花火工場は人里離れた山の中や田んぼの中などが多くなっています。
参考:高木煙火株式会社(岐阜)
こんな環境だと後継者不足でも開催が厳しいのでは・・・・?と思ったんですが、実は人手不足とは無縁な業種。
その理由は、花火が好きな人が就職し他に替えのない特殊な職業で一度定着するとずっと続ける人が多いため。
近年はハイテク化も進んでいる(火薬分量をデータベース化など)ので実は人手不足とは無縁だそうです。
こうやってみると花火ってかなり繊細な技術と大胆なお金がかかっているんですね。
以上!花火大会が続々中止!?掛かる費用や予算などを調査!でした。