元々アクアリウムはめちゃくちゃ興味あってずっとやりたかったんですが、賃貸では設備等々の関係で出来ませんでした。
マイホームを建ててから手を出したが最後、その健気な姿と優雅に泳ぐ雰囲気にドハマり。
今回はアクアリウム系の中でも賃貸でも出来たかもしれない?
手軽にスタートできる【めだかビオトープ】をご紹介します!!
この記事の目次
ビオトープとは?
そもそもの言葉として「ビオトープ」ってご存知でしょうか?
普通に生活してればまず耳にすることは無いですが、都市計画の面では注目されているワード。
ビオトープ(biotop)は「bio(命)」+「topos(場所)」。日本語にすると「生物空間」とも言われます。
これが何か?を単純に言えば
- 水辺があって
- 草木があって
- 生き物がいる
そんな自然本来の生活空間を作ろうと言うのが「ビオトープ」。
過去の経済成長で蔑ろにされがちだった人間以外(特に水辺)の環境も整える考え方で、日本でも二子玉ライズの屋上「ルーフガーデン」が有名でしょうか。
二子玉ライズの例は規模が大きいですが、一般家庭でも「小さな自然環境」を作れば立派なビオトープです。
中でもメダカをメインにした「めだかビオトープ」は初心者でも飼いやすく、自分専用の癒し空間を作りやすいのでおすすめ!
2020年のコロナウイルスの影響でいわゆる「おうち時間」にスポットが当たった事でやり始めた or やりたくなったって人も多いのでは?
今回はホームセンターで機材を揃え、工具は何も使わないという手抜きお手軽ビオトープです。
ビオトープの立ち上げ方(作り方)
ビオトープの説明を見ると難しそうに感じますが、作り方はいたってシンプル。
特別な機材はいらないので自然だけじゃなくお財布にも優しい。
- 入れ物(睡蓮鉢・プラケース等)
- 底材(赤玉土、大磯砂等)
- カルキ抜き・バクテリア
- 水草
- 生体
どれも全てホームセンターに行けば売っていて、総額4,000円もあれば豪華なビオトープになります。
入れ物【トロ舟(プラ舟)推奨】
睡蓮鉢も立派なビオトープになりますが、もし置き場があるのであればプラ舟(トロ舟)と言われる大きなプラケースがおすすめです。
トロ舟が何かと言うと本来(?)の用途はセメントを混ぜたりする左官工事用の道具。
ホームセンターでは主にセメントコーナーにあり、大きさは40L~120Lぐらいまでが置いてあります。
家庭でやるビオトープなら40~60Lが丁度いいサイズでしょうか。
トロ舟がおすすめの理由は、水量が確保できるため水質の変化が起きにくく管理の手間を減らせます。
ビオトープの場合は外で飼育する前提の環境なので日光や雨、気温の影響をモロに受けてしまいます。
温度管理なども特にしないので、出来るだけたくさんの水量を確保する方が生き物にも飼い主にも優しい。
ちなみに衣装ケース等は室内で使う事が前提なので、紫外線に弱く劣化しやすいので気が付いたら割れていた!なんて事になりかねません。
その点トロ舟は屋外作業で使われる前提なので紫外線にも比較的強いのでおすすめしています。
メダカ1匹に1Lの水量が目安と言われているので、置き場さえあれば80Lとかをチョイスしても問題ありません。
私は玄関前で邪魔になりにくいサイズの40Lをチョイスしました。(約2,000円/個)
下手したら睡蓮鉢を買うより安いので置き場があるならぜひトロ舟で!
底材(赤玉土・大磯砂)
底材はバクテリアの住処になったり汚れを抑え込んだりする役目があります。
何ならなくても良いんです管理が上級者向けなので敷いておく方が無難。
底材は園芸用の赤玉土で構いませんが、農薬や栄養剤が使われていない物を選びましょう。(使われている赤玉土を探す方が大変ですが・・・)
枯葉や細かいゴミが入ってますので使う前に一応水洗いしますが、元は土なのでゴシゴシやるとドンドン削れて小さくなります。
ちなみに私は40Lのプラ舟に8L分敷きました(4L 約300円)
近くのホームセンターはそこまで大きくなかったので4Lしか売ってませんでしたが、大きいホームセンターや園芸用品店に行けばもっとデカイの売ってるかも?
赤玉土はちょっと動かすだけでもめっちゃ濁りますが、放置しとけば澄んでくるので気にしなくても大丈夫です。
専用底材だと・・・下の物で2.5L 約700円。
8L敷こうと思うと2,000円オーバーします
カルキ抜き・バクテリア
日本の水道水には消毒用の「カルキ」が入っています。
人間ならなんてことないレベルなので実生活で気にしている人は少ないと思いますが、魚には致命的だったりします。
入れ物に入れて1週間ほど置いておけばカルキは自然に抜けるんですが・・・立ち上げ前ならともかく、水替え・注水の度に毎回する必要があるので中和剤を買っておくのがベスト。
カルキ抜きの効果だけでなくバクテリアが入ってる物も多いのでかなり楽に立ち上げ準備ができます。
中和剤は色々ありますが「メダカはぐぐむ水づくり」がカルキ抜きとバクテリアがセットになっており、価格のわりにたくさん使えるのでおすすめ。
水草
水草も大事な要素の一つでメダカの隠れ家や日陰や水をきれいにしてくれる効果もあり、何より見た目が格段に良くなります。
代表的な水草は
- ホテイアオイ
- 睡蓮
- トクサ
この辺りはメダカコーナー近辺で間違いなく売られている水生植物ですので手に入れやすいですね。
水草は季節品でもある為か陸上の草花に比べ土・本体共にやや高い傾向がありますが、ホテイアオイは100円程で買えて水面に浮かべる水草なので土いらずと、睡蓮鉢でやるなら特におすすめ。
さらにメダカは根っこに卵を産むので繁殖も狙うならマスト。
そのまま親メダカと一緒にしとくと卵や稚魚が親に食われるので、隔離するのが安全です。
睡蓮などの根を張る植物も陸上植物と違い、買って来たポットのままドボンでも大丈夫なのもお手軽。
管理のしやすさを上げるなら植木鉢へ植えて沈めると水槽内を掘り返したりしなくて済みます。
なお、水草は入れすぎると日光不足や酸欠に陥るのでほどほどにしておきましょう。
昼間は太陽光で光合成して酸素を生み出しますが、夜は呼吸するだけになり酸素を消費します。
また品種によって成長速度が凄まじい物もあり、水面を覆ってしまい水中に光が届かなくなる懸念が。
特に春~夏はビックリするぐらい伸びるので最初は少ないぐらいで。
生体(メダカ・金魚・エビ)
ビオトープの要である生体は、屋外で飼うのでメダカや金魚のように昔から日本にいて夏冬の水温変化にも強い魚を選びましょう。
※熱帯魚は水温キープの必要があり水温変化に100%耐えられません
また、水槽作ってすぐに生き物を入れると死んでしまう可能性が高まります。
次で詳しく解説しますが、生き物を入れず1週間、さらにパイロットフィッシュで1週間様子見しましょう!
ビオトープの立ち上げ手順
先ほど紹介したような入れ物・土・水草を揃えたら基礎の基礎を作ります。
トロ舟に軽く洗った赤玉土を底が見えない程度に敷き詰めます。
そこに水草を設置してカルキ抜きをした水とバクテリアを入れれば出来上がり。
水を入れる時は空の植木鉢などを用意してトロ舟の中に置き、溢れさせるように注ぐと底材の崩れや濁りがある程度防げます。
このままの状態で1週間放置してまずはバクテリアの定着を促します。
1週間ほど経ったら、パイロットフィッシュと呼ばれるテスト魚を入れます。
パイロットフィッシュはちゃんとその水槽で生きていけるのか?を試す魚の事。
この子らが生活をして出る排泄物をバクテリアが分解し、さらに良い環境を作ってくれます。
メダカビオトープなら同じメダカ種で安価のヒメダカなどを数匹で構いません。
テストってちょっと可哀そうな気もしますが、何もせず大量死を招くよりは万全を期して必ず行いましょう。
熱帯魚ぐらい繊細な魚だと死んでしまう可能性もありますが、メダカは結構強い部類なので普通に水作りしてれば問題ないハズ。
買ってきて水槽に入れる際は必ず水合わせしましょう!
これから住む水槽の水に慣らすための物。
買ってきた水とは温度やph値等々が違うためいきなり入れ替えるのではなくゆっくり慣らしてあげましょう。
やらないとショック死しかねません。
パイロットフィッシュを入れてから1週間ほど様子を見て生き生きしていれば本命のメダカを投入しましょう!
楊貴妃×ヒメダカのように品種が違っても同じメダカであれば混泳は基本的に問題ありません。
(だるまメダカのような特殊な種類は要相談)
パイロットフィッシュも生き物ですので、大切に扱いましょう。
飼えないからと言って自然に放流などは厳禁です!!!
ビオトープは敵も味方も「自然」
ビオトープのメリットの一つに「管理の手間の無さ」があります。
自然に近い環境を作るので育ち切ったビオトープ環境であれば、植物プランクトンも自然発生して餌やりもいらなくなるとか。
※最初はちゃんと餌を与えましょう。
40Lほどのビオトープ環境であれば底掃除や水追加は適宜必要ですが、エアレーションとかろ過装置はなくても大丈夫。
確かに水中には蚊が卵を産み付けますが、その幼虫である「アカムシ」はメダカの大好物。
餌として販売されているぐらいなので見つければ物凄い勢いで食いつきます。
こう見ると手間いらずで放置もできそうなビオトープですが・・・天敵も自然の中にいます。
- 強い日光
- 大雨
- 野生動物
天敵1:直射日光
夏場の直射日光に当たり続けると水温が上がりまくって、水温の高低に強いメダカでも耐えられません。
生きられる範囲として水温0~35℃ぐらいまでは生きられるそうですが、弱るのは間違いなく15~30℃の間でないと活発に動かず体力を温存します。
理想の水温は25℃前後で高くても30℃までにしたいところですね。
逆に全く日に当たらないのもメダカにとって良い物ではないので、理想は午前中に日が当たり午後からは日陰になる場所です。
そんな場所がない!と言う場合は日当たりを優先しながら、すだれをかけるなどして高温対策は必ず行いましょう。
逆に冬場の寒さは表面が凍る程度ならメダカは底の方で生きて行けます。
天敵2:大雨
雨が少量が入り込むならそこまで問題ではないですが、短時間で大量に入ってしまうと水が溢れて生き物が飛び出したり、水質が劇的に変化してしまい最悪死んでしまいます。
仮に水温25℃のところに10℃の雨が降り注ぐと水温がどうなるか・・・・水が一気に冷やされますよね。
人間でもヒートショックがあるように魚も急激な温度変化は身体に危険が及びます。
溢れる方はオーバーフロー装置で解決も出来ますが、手軽な装置では処理が追い付かず本格的な物だと工具がいるので可能なら最初から雨の入りにくいところに設置するのがベスト。
天敵3:野生生物
野生生物はビオトープと言うよりメダカにとっての天敵。
猫やトンボ(幼虫のヤゴがメダカを食べる)、カエルなど・・・メダカに興味をもつ動物もいます。
弱肉強食も自然の摂理と割り切るなら対策不要ですが、メダカメインで考えるならメッシュ網をするなどで対策しましょう。
網戸は風や太陽光は通すので対策としては一番だと思います。
最終的に理想的な置き場とは?
- 午前中に日が当たり、午後は日陰になる場所
- 屋根の下であまり雨の入らない場所
- 野良猫・野生生物が入りにくい場所
これらを考えてご自身の住環境でベストな位置を探しましょう!
必ず平らな所においてください!
凸凹や斜めの場所に置くと負荷がかかってケースが壊れやすくなります。
ちなみに我が家は玄関ポーチに設置。
雨は庇があるので入らず、日光も時間帯で入って来るベストポジション。
ビオトープまとめ
犬猫と違って戯れたり表情をみたりすることは出来ませんが、日中誰もいなくても大丈夫ですしエアコンつけっぱなしなども不要。
初期投資以外は餌代以外はさほどお金もかからない趣味です。
しかもメダカなら環境さえ作れば繁殖も楽しめるのでとっても経済的ですね。
今回の立ち上げは最低限ですので石や流木でレイアウトをアレンジするとより一層雰囲気が出ます!
※自然に落ちている物を使用する場合はあく抜き・殺菌は必ず行いましょう。
以上、【小さな大自然】メダカビオトープをホームセンターで作ってみた【立ち上げ】でした!
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