
どうも。転職先はみなし残業(固定残業)を回避した近所です(´・ω・`)
転職活動中は普段中々見ることのない、勤め先以外の年収や給与形態などをじっくり見る機会となります。
私もそのうちの一人でしたが、ちょっと気になる【みなし残業(固定残業)】と言うワード。
残業代が固定で出るんでしょう?
なんて単純に捉えていると後悔するかもしれませんよ!
今回はそんな【みなし残業】について分かりやすくまとめてみました!
この記事の目次
みなし残業(固定残業)制とは何?

文字通りに【残業したとみなす残業代】のこと。
例を挙げると【1日9時間働いたことにする(残業1時間)】と、1日の労働時間をあらかじめ固定し残業代を支払う制度です。
なぜそういう制度があるかと言うと
- 勤務時間の把握が難しい外回りの営業職
- 時間区切りの難しい研究職
など、元々は働いた時間が把握しにくい職業に対し【みなし労働制】が敷かれており、勤務時間が把握・管理が難しい職種に対して不利益のないようにできた制度です。
それが良いように捉えられどんな職種でも「みなし労働」として
1日10時間働くから2時間の残業してもらうとして・・・
それが20日あるから40時間の固定残業・・・っと
と、なったのが【みなし残業】です。
みなし残業の給料の仕組みとは?

- 残業が10時間であっても20時間分の残業代が支払われます
- 残業時間が20時間に達していない場合でもカット等は出来ません
- 逆に30時間残業した場合は超過した10時間分の残業を請求できます
文字を見て超過した分は払われないのか・・・・と思い込みがちですが、超えた分はしっかり請求できます。
上記の事を守らないと違法行為なので労基署や弁護士に証拠をもって相談しましょう。
みなし残業は従業員にメリットなし!?

みなし残業以内に済ませればオトクちゃうのん?
本当にそうでしょうか!?
ちょっと考えてみて下さい。
自分が会社を経営している側でみなし残業を取り入れていたなら
定時で帰られたら損だから相応の残業させたい!
って思ってしまいませんか?
会社もお人好しではありませんので、みなし残業分は必ず残業が発生するハズだと見込んで時間や金額を設定しています。
なので求人票に【みなし残業20時間】とあれば毎月20時間近い残業があると思っておく方が良いでしょうし、それ相応の仕事量を与えて極力定時に帰らさない様にするのは想像がつくでしょう。
ここまで見ると労働者にはメリットがなさそうな【みなし残業の求人】が何故多くみられるかと言うと、会社にとってメリットが大きいからです。
会社側のメリット:給与欄の金額を多く見せられる

こちらが実際に転職サイトに載っていた求人情報(営業職)です。
■予定年収
年収:300万円~450万円(残業手当:有)
月給:220,000円~(以下一律手当を含む)
基本給:162,000円~
※固定残業手当は月、45時間0分該当分、58,000円(年収300万円の場合)~150,000円(年収450万円の場合)を支給
超過した時間外労働の残業手当は追加支給
パッと見では
月収22万程で年収300万からか・・・
ちょっと残業時間が多いのが気になるけど営業だしな・・・
と、あたかも普通のように見えてしまいますが残業手当を外した基本給は16.2万円です。
求人票では固定残業代を月収に入れることで見栄えがかなりよくなってますので、その装飾を取るとこんな感じに変わります。
■予定年収
年収:300万円~450万円(残業手当:有)
基本給:162,000円~(固定残業45時間分別途支給)
※超過した時間外労働の残業手当は追加支給
え!?基本給安っ!!!残業長っ!!!
しかも45時間以上残業する可能性あるんかい・・・
って感じませんか?
みなし残業は毎月固定残業代として支払うので【月収】に含めて書いても間違いはありません。
そうすると金額を大きく見せられるので求人票に載ったときに見栄えが良くなります。
求人票をトコトンうがった見方に変えると
※営業職なので基本給抑え目の可能性あり。
そもそも基本給と残業代の金額表示が無い物は違法となる可能性があります。
会社側のメリット:賞与や退職金が減らせる

先ほどの求人で基本給は16.2万と紹介しましたが、賞与や退職金の計算ベースは基本給が主です。

つまり賞与や退職金の計算時は22万ではなく16.2万がベースとなります。
仮に賞与が3か月分だった場合
- 22×3=66万
- 16.2×3=48.6万
と17.4万もの違いが出ます。
会社単位で考えると100人規模の会社では1740万もの違いになりますからめちゃくちゃ大きいですよね。
逆を言えば、労働者としては基本給が高い方が賞与も相乗的に高くなります。
みなし残業を悪用するブラック企業に要注意!

ここまで読んでいただいた通りみなし残業制度は
- 残業代を固定で支払う必要がある
- 超えた分は別途支払う必要がある
と言う制度です。
しかし、ブラック企業の中には
残業代支払うんだから毎月最低それだけ残業しろよ?
みなし残業以内で収まったならその分カットな。
残業代は固定だから超えても払わんよ?
なんてことを言う会社もあります。
完全に違法なので堂々と残業代の請求できますのでしっかり行いましょう。
また転職活動中であれば、みなし残業が書かれている会社を避けるのも1つの方法です。
みなし残業が全て悪とは限りません。
本当に定時で帰れたり、超えた分もキッチリ管理している会社であれば問題ない制度です。
私がみなし残業制を避けた理由

ここまで読んでいただいて何となくわかると思いますが、【みなし残業がある=最低でもその時間分は残業がある】と考えています。
私は残業でバリバリ稼ぐよりも定時で終わってプライベートを充実したい派なので、みなし残業のない会社を選びました。
もし残業があるならその時間分だけキッチリもらえれば問題ないと思っています。
とは言え「みなし残業がない」=「ホワイト企業」とはもちろん限りません。
残業代不払いや長時間労働が社会問題になっているように、残業代そのものを払おうとしない会社もあります。
少しでもおかしいな・・・と感じたら労基署への相談やさらなる転職を視野に入れて動きましょう。
証拠が揃っていれば辞める際に残業代の請求も出来ます。
退職交渉が難しいようであれば退職代行サービスを頼るのも1手です。
転職時の【みなし残業制度】まとめ

みなし残業制度は会社に有利な制度です。
私個人としてはみなし残業のない会社を優先的に選ぶことをおすすめします。
みなし残業ではない場合本当に残業代は出るのか不安にもなりますが、転職エージェントさんを使うとその不安も解消できます。
面接では直接聞き辛い残業や有給などの部分をエージェントさんに調べてもらえます。
私も転職にあたりエージェントさんを利用しましたが、過去にその会社に転職された方から有給の消化や残業の多さなど気になる情報が手に入れられます。
転職エージェントに無料で相談できる【リクルートエージェント】
以上、みなし(固定)残業=ブラック企業?転職で気になるワード解説!でした!


